戦前より犬訓練士の団体は各地で結成されたようだが、いずれも犬界の発展とは裏腹に衰微の傾向をたどったようである。戦後東京では、関東訓練士会、全日本訓練士会、日本訓練士会と設立されたが、結成時は盛大に集まるものの、数年経たぬうちにまた別の会の発足と、竜頭蛇尾に終わるケースがほとんどであった。
昭和42年7月、犬訓練士の職能代表機関として統一の指導、犬訓練士の人格技術の向上、相互の親睦を図り、犬訓練士の地位向上と安定を主たる目的として、「日本訓練士団体連合会」を発足した。
初代会長を一瀬欣也氏が務め、会報「訓連」の発行、訓練競技会、研修会、5年ごとの「全国訓練士名簿」発行、親睦会の開催等を行った。
犬訓練士は、訓練対象の基本を一般愛犬家として活動しているにも関わらず、職業犬(警察犬、災害救助犬、麻薬探知犬、警備犬等)のみの育成をする者と、社会から誤解を受けている故に、犬訓練士に深く関係する重要な政令および省令の審議に「関わっていない」状況に危機感を感じたことから、平成25年5月、一般社団法人として法人化し、現在に至る。
一般社団法人全日本犬訓練士連合協会は、犬訓練士の社会的地位向上や正しい犬の訓練の普及を目指し、動物愛護の精神に則り、犬との共生の在り方を提案します。