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人のために働く犬の育成

人のために働く犬の育成

犬の特性を生かす

犬が持つ能力や特性を活かし、人間社会の中で働く犬たちがいます。 犬は、最古より人間のパートナーとして存在し、その従順性・服従性は、皆様の知るところであり 特に犬の嗅覚は、嗅ぎ分ける対象によって差はありますが生物に含まれる有機物(炭素を含む物質全般) に関しては人間の約1億倍とも言われています。 この特性を活かした犬の職業として、警察犬、警備犬、麻薬探知犬、災害救助犬などが知られています。 これらの犬たちの育成には、わたしたち犬訓練士が深く関わっています。

ー警察犬ー

警察犬には、各都道府県の警察が飼育管理・訓練をしている犬(直轄警察犬)と一般人(犬訓練士含む) が飼育管理・訓練をしている犬(嘱託警察犬)がいます。 その割合は、直轄警察犬1に対し嘱託警察犬10と言われ、嘱託警察犬の方が多数です。
警察犬の活動

①犯人の臭いや、犯人の触った物の臭いから
追及・追跡する「足跡追及活動」 ②犯罪現場の遺留品や容疑者の臭いを照合して
犯人を特定する「臭気選別活動」 ③行方不明者・迷子・遭難者などを
臭いから発見する「捜索活動」

警察犬の写真 警察犬の写真

ー警備犬ー

警備犬の活動

①重要防護施設の警戒等に従事 ②爆発物(火薬)の発見や、不審者の追及・捕獲 ③災害時には、警備犬が災害救助犬として活躍

警備犬の写真 警備犬の写真

ー爆発物探知犬ー

爆発物探知犬は当協会で認定試験を行い、2021年7月下旬~9月上旬の約2か月間、東京オリンピック・パラリンピックの開催期間中、セントラル警備保障株式会社の委託事業として、JR東日本、JR東海各主要駅に配置され、危険物探知犬として不測の事態に備えて活動しました。 爆発物探知犬は、広範囲にわたって不特定多数の旅客の携行品や不審物を対象に、短時間で危険物を探し出すことが可能であり、また移動が容易でパトロールを兼ねるなどの利点があります。 国際情勢の変化で、日本も本格的にテロを警戒しなければならない状況になってきています。 今後、ますます探知犬の需要は高まっていくとみられています。
爆発物探知犬の活動
①爆発物探知犬を活用した民間警備会社との
防犯・防災活動 ②日本における爆発物探知犬活動の
啓蒙・普及活動 ③公認爆発物探知犬の育成及び訓練 ④公認爆発物探知犬ハンドラーの教育及び訓練 ⑤爆発物探知犬セミナー及び認定試験の実施

ー災害救助犬ー

災害救助犬は、警察、自衛隊、消防、民間団体などに所属しています。 災害における被災者や、山林などでの行方不明者を捜索する活動をします。

ー麻薬探知犬ー

旅客貨物・商業貨物・郵便物などに隠されている麻薬類を探し、発見すると貨物の上に乗ったり、引っ掻いたりしてハンドラーに教える「アグレッシブドッグ」と、人ごみの中で麻薬の臭いを感じるとその場にしゃがみ込んでハンドラーに教える「パッシブドッグ」がいます。

ー仕事に就くまでの流れー

誕生
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親犬・兄弟犬、その他の犬や複数の人とのふれあいの中で、犬の社会化を図ります。
生後半年
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遊びの延長から始まり、持来欲・集中力を育成し、服従訓練を行います。 服従訓練は、基礎訓練であり、家庭犬としての訓練でもあります。 服従訓練ができることにより、次のステップに進めます。
一歳
下矢印
その犬の特性により各訓練が加算されます。
警察犬   :「足跡追及訓練」「臭気選別訓練」「警戒訓練」
【警察犬】 ・足跡追及訓練 ・臭気選別訓練 ・警戒訓練
警備犬   :「臭気選別訓練」「防衛訓練」
【警備犬】 ・臭気選別訓練 ・防衛訓練
爆発物探知犬:「基礎訓練」「環境適応訓練」「爆発物臭探知訓練」「現場馴致訓練」
【爆発物探知犬】 ・基礎訓練 ・環境適応訓練 ・爆発物臭探知訓練 ・現場馴致訓練
麻薬探知犬 :「基礎訓練・埋蔵捜査」「応用訓練」「壁面操作」「熟達訓練」「貨物捜査」
【麻薬探知犬】 ・基礎訓練、埋蔵捜査 ・応用訓練・壁面操作 ・熟達訓練・貨物捜査
災害救助犬 :「捜索訓練」
【災害救助犬】 ・捜索訓練
二歳
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現場デビュー
*現場デビューは、試験合格後の生後2歳ほどですが、1歳でデビューする爆発物探知犬もいます。
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